「合気道練習上の心得」について<園3>
植芝吉祥丸:『合気道のこころ』より
四、 指導者の教導は僅かに其の一端を教ふるに過ぎず、之が活用の妙は自己の不断の練習に依り始めて体得し得るものとす。
→ 道場で手ほどきされた基本で事足れりと満足せず、絶えず自分自身で工夫しながら教えられたことを咀嚼(かみくだいて味わう)し自分のものにしなければならぬ、との心得。
五、 日々の練習に際しては先ず体の変化より始め逐次(ちくじ)強度を高め身体に無理を生ぜしめざるを要す。然(しか)る時は如何なる老人と雖(いえど)も身体に故障を生ずる事なく愉快に練習を続け鍛錬の目的を達する事を得べし。
→ 稽古にあたっては絶対に無理をせず、自分の体力や体調に応じた年齢相当の稽古をすることが永続きする秘訣であるという心得。
六、 合気道は心身を鍛錬し至誠の人を作るを目的とし、又技は悉(ことごと)く秘伝なるを以って徒に他人に公開し或は市井無頼の徒の悪用を避くるべし。
→ 合気道は自分みずからの人間性向上をはかることが主目的であるべきであり、技能を他に誇るようなことは絶対に慎むべきであるとする心得。
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